「いま空いてる?ちょっと相談があって」――。この一言から始まる電話で、実はあなたがMLMの勧誘違反を犯しているかもしれません。2026年現在、消費者庁はMLMの電話勧誘に対し監視を強化しています。摘発の対象はディストリビューター個人にまで及びます。
本記事では、特定商取引法第33条以降が定めるMLM(連鎖販売取引)の電話勧誘ルールと、現場でよく起きる違反3類型、そして「記録を残さない営業」が招くトラブルを整理します。
STRUCTURE 5™のリスク管理視点から、知らずに法を破らないための行動チェックリストを提示します。
特商法が電話勧誘に課す3つの義務
- 氏名等の明示:勧誘の冒頭で、自分の氏名・所属企業・連鎖販売取引の勧誘である旨を告げる義務
- 不実告知の禁止:報酬・商品・解約条件などについて、事実と異なることを告げてはいけない
- 再勧誘の禁止:相手が「契約しない」と意思表示したら、それ以降の勧誘を継続してはいけない
違反類型①:「副業相談」と偽る冒頭トーク
「面白い話があって」「いい副業を見つけて」――これらは典型的な違反トークです。MLMの勧誘であることを冒頭で告げなければ、特商法違反になります。後から「実はMLMで…」と切り出しても遡及的に違法。「告げてから話す」が大原則です。
違反類型②:報酬の「平均」「上限」をぼかす不実告知
「みんな月50万くらいは稼いでる」「タイトル取れば確実に100万」――これは典型的な不実告知です。実際の中央値は月数千〜数万円というのが各社の所得開示資料の現実。曖昧な「みんな」「だいたい」での誇大表現は、行政処分の根拠になります。
違反類型③:「断った後の連絡」が招く再勧誘違反
相手が「興味ない」と明確に言ったあとも、「もう一度だけ」「資料だけでも」と連絡するのは再勧誘違反。LINE・メール・SNSメッセージも対象です。一度断られたら、3〜6か月は接触しないのが安全ラインです。
「記録を残さない営業」の本当のリスク
口頭中心・電話中心の勧誘は、本人の記憶が頼りになります。相手が後で「言われたことと違う」と申告した場合、立証手段がないのは勧誘者側です。逆に、相手は通話録音を残しているケースが増えています。「記録を残さない」のは保護ではなく無防備です。
合法的にやるなら:3ルール
- 勧誘の冒頭30秒以内にMLMである旨を明示
- 収入は実数値・条件付きで提示(「私の場合○月に○円」)
- 断られたらリストから外す(CRMで管理)
違反したらどうなるか
行政処分(業務停止)・刑事罰(懲役・罰金)・損害賠償の3段階リスクがあります。法人だけでなく、勧誘した個人が処分対象になる事例も増加。「上から言われた通りやっただけ」は通用しません。
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※本記事は2026年6月時点の特商法と運用実例に基づく一般情報です。個別案件は弁護士・所轄行政にご相談ください。


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